クラシック音楽のおすすめ作曲家~前期ロマン派編~

今回はロマン派(19世紀初頭〜20世紀初頭から半ば)についてかく。作曲家がとてつもなく多いため、二回に分けて書こうと思う。この時代は現在のような職業音楽家の時代で、自分の気持ちや考えなどを音楽にして表現した。また、一般社会に楽器が広がり、教師として働いた音楽も多い。この時代にはピアノなどの発展により技巧的なフレーズが弾きやすくなったため、ヴィルトゥオーゾ(華やかで技巧的な曲を弾く人)が流行し、大きなコンサートホールで演奏していた。フランスには社交界ができ、一部の芸術家は社交界の女性たちと交流があった。

 

作曲家と有名な曲(生まれた年順)

シューベルト 

オーストリア🇦🇹

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歌曲王。ベートーヴェンと活動時期が重なっており、本人もベートーヴェンを意識していた。リート(ドイツ語で歌曲)を多く書いた。梅毒のため30代で死去。歌曲の「魔王」、「糸を紡ぐグレートヒェン」、「死と乙女」、「鱒」、「野ばら」などが有名。

 

メンデルスゾーン 

ドイツ🇩🇪

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初期ロマン派の代表的作曲家。北ドイツハンブルク生まれのユダヤ系ドイツ人。祖父は哲学のモーゼス・メンデルスゾーン。バッハを敬愛し、忘れ去られていた彼の曲を再演した。ドイツ・ライプツィヒにあるコンサートホールのゲヴァントハウスとゲヴァントハウス・オーケストラの創設者。結婚行進曲、交響曲「イタリア」や「スコットランド」、そしてヴァイオリン協奏曲が有名。優美なメロディーが魅力。

 

ショパン

ポーランド🇵🇱、フランス🇫🇷

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通称「ピアノの詩人。父がフランス人、母がポーランド人。ポーランドの首都ワルシャワ郊外にて誕生。ポーランドの民族舞踊である「マズルカ」と「ポロネーズ」の発展に貢献した。自身もピアニストだったため、ピアノ曲がほとんど。50以上の「マズルカ」、「英雄ポロネーズ」をはじめとする約20曲のポロネーズ、「子犬のワルツ」、前奏曲第15番「雨だれ」、「ノクターン」、「舟唄」、「幻想曲」、そして2つの「ピアノ協奏曲」が有名。因みに、ポーランドワルシャワでは5年ごとにショパンの命日である10/17周辺にショパンの楽曲だけ課題曲のショパン国際ピアノコンクールが行われている。今年はコロナのため残念ながら来年に延期となった。

 

シューマン

ドイツ🇩🇪

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ショパンと同い年。幼少期から読書家で、ドイツの詩に基づいた作品が多い。晩年は精神を病み、ライン川に飛び込んで自殺未遂を図ったが、救助されてボンの精神病院で亡くなった。

ショパンと同様ピアノ曲が多い。「幻想小曲集」、「クライスレリアーナ」、「子どものためのアルバム」、交響曲「ライン」、そしてピア協奏曲が有名。

 

リスト

ハンガリー🇭🇺(現在のオーストリア🇦🇹)

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ショパンと同い年。通称「ピアノの魔術師」。幼少期からピアノの名手でピアノのための技巧的な作品が多い。自身の祖国であるハンガリーを愛し、ハンガリー音楽をもとにした作品を多く書いた。しかし、彼の母国語はドイツ語で、ハンガリー語は出来なかった。さらに、ベートーヴェン交響曲などのオーケストラ作品をピアノ用に編曲したりもした。「ラ・カンパネラ」、「ハンガリー狂詩曲」、「超絶技巧練習曲集」、「演奏会のための3つの練習曲」、そして「巡礼の年」などが有名。

 

ワーグナー

ドイツ🇩🇪

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ドイツオペラの発展に貢献した。歌劇「さまよえるオランダ人」、「ローエングリン」、「ニーベルンゲンの指環」などが有名。

 

ヴェルディ

イタリア🇮🇹

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ワーグナーと同い年。イタリアオペラの発展に貢献。歌劇の「リゴレット」、「椿姫」、「アイーダ」などがが有名。

 

次は前期の残りと後期ロマン派をかく。Au revoir!