ポーランド~不死鳥の国家~

Dzień dobry!(ポーランド語でこんにちは)

今回はタイトルにもある通り、ドイツの東隣の中欧もしくは東欧の国、ポーランド共和国🇵🇱の紹介をしたい。まずは国の場所や首都などの概要から始め、代表的な観光地も紹介する。

ポーランド共和国(Rzeczpospolita Polska)とは

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中欧もしくは東欧に位置する。西にはドイツとチェコ、東にはウクライナベラルーシ、南にはスロバキア、そして北にはロシアの飛び地カリーニングラード州と接している。山が少なく、平地が多い国。国名も平原や野原を意味するpoleという言葉に由来する。ポロネーズマズルカといった民族舞踊が残っていて、音楽大国でもある。

・言語   ポーランド語(ロシア語に近い)

観光地や若い人には英語がまあまあ通じるが、年配の方や田舎では英語は通じない。第二言語としてロシア語やドイツ語が使われている。

・首都 ワルシャワ(Warszawa)

・人口 3700万人(2019年)

・面積 312,700㎢(日本よりちょっと小さい)

・有名なポーランド人 ショパンコペルニクスキュリー夫人

・国民 97%ポーランド人、残りはウクライナ人、リトアニア人、シレジア人、リプカ・タタール人など。

・宗教 バリバリのカトリック

・アクセス 成田空港からワルシャワ・フリデリック・ショパン空港までLOTポーランド航空の直行便で約11時間(安全な航空会社)

 

東欧?社会主義?治安は大丈夫?と思ったそこのあなた。安心して下さい。ポーランドは民主的で安全な国です。ただし、女性の1人歩きは避けた方がいいかもしれません。

 

ポーランド料理🇵🇱🥓🥬

ピエロギ(pierogi)

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東欧の餃子。挽き肉やキノコなどを混ぜた具を白い皮で焼いた食べ物。上に玉葱をかけて食べることもある。餃子よりは大きいからお腹に溜まりやすいかも。

ビゴス(bigos)

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東欧諸国で食べられる煮込み料理。材料はキャベツ、ザウアークラウト、肉類、キノコなど。

ジュレック(żurek)

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ポーランドの伝統的なライ麦のスープ。味は甘酸っぱい。

 

代表的な観光地

ワルシャワ(Warszawa)

ワルシャワの街は、第二次世界大戦でドイツ軍に破壊されたが、ポーランド人が瓦礫を拾い上げ、壁のヒビまで再現して全て建て直した。そ功績が称えられ、ワルシャワの歴史地区は世界遺産に登録されている。

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旧市街の中心、王宮広場。レストランが集まっていて、ここで王宮を眺めながら食べるのもいいかも。

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聖十字架教会。作曲家ショパンがパリで亡くなったあと、姉のルドヴィカが彼の心臓を故郷のポーランドまで運び、教会内部に安置された。

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夫のピエールと共にラジウムを発見し、ノーベル賞を受賞したキュリー夫人の博物館。日本ではマリー・キュリーとして知られているが、彼女の本名はマリア・サロメア・スクウォドフスカ=キュリーといって、実は生粋のポーランド人なのだ。彼女が使った実験道具も展示されており、理系の人にとってはとても興味深い博物館だと思う。

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フリデリック・ショパン博物館。ショパンの研究をはじめとして、ショパン国際ピアノコンクールの開催やパデレフスキ版の出版を行うショパン協会の建物の内部にある。かなり大規模な博物館で、彼が弾いたピアノや自筆譜を見れて、彼が書いた曲も聴ける、ショパン好きにとっては最高の博物館。ショパンの生家と合わせて訪れてほしい。要予約。

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ワジェンキ公園。写真奥の銅像ショパン。休日にはショパン像の横にピアノが置かれ、野外コンサートが行われる。曲目は勿論、ショパン

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ワルシャワ郊外のジェラゾヴァ・ヴォラ(Żelazowa Wola)にあるショパンの生家。ショパンはここでポーランドの民族舞踊を聴き、その経験が彼の音楽の基盤となった。生家の周りは公園になっている。今はワルシャワから直行のバスがあるらしい。

クラクフ(Kraków)

ポーランド第二の都市で旧首都。古い街並みが残されており、クラクフ歴史地区として世界遺産に登録されている。

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クラクフ歴史地区にある聖マリア教会。決まった時間に鐘楼で途中でトランペットの演奏がある。これは戦争でトランペット吹きが演奏中に亡くなったことを表している。カトリック大国らしく華やかな装飾になっている。

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織物会館。お土産屋さんが多い。有名なポーランド食器の店もあったと思う。

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ポーランド王カジミェシュ3世の城であった、ヴァヴェル城。現在は美術館。

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チャルトリスキ美術館。チャルトリスキはポーランドの貴族で、ロシア皇帝アレクサンドル2世の友人のアダム・チャルトリスキなどが有名。ダ・ヴィンチの「白貂(シロテン)を抱く貴婦人」が展示されている。

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白貂を抱く貴婦人

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クラクフ郊外の都市ヴィエリチカ(Wieliczka)にあるヴィエリチカ岩塩坑。これも世界遺産に登録されている。深さは地下327m。壁やシャンデリアなどの全てのものが岩塩でできているので、舐めるとしょっぱい味がする。

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負の遺産」と呼ばれ、ナチス・ドイツ第二次世界大戦中に収容されたユダヤ人など強制労働させ、大量虐殺したアウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所。実はアウシュヴィッツ(Auschwitz)とビルケナウ(Birkenau)はドイツ語名で、現地語ではオシフィエンチム(Oświęncim)ブジェジンカ(Brzezinka)という。写真はアウシュヴィッツ第二強制収容所(通称ビルケナウ強制収容所)の「死の門」。線路はヨーロッパ中に繋がっており、到着した人々はここで強制労働か殺害に分けられた。当時のポーランドユダヤ人人口がヨーロッパの中で1番多く、強制収容所を建てるには絶好のスポットだった。その中でもここは「絶滅収容所」と呼ばれ、強制収容所の中でも大量殺戮のために建てられたものだった。「アンネの日記」で有名なユダヤ系ドイツ人の少女アンネ・フランクは最初ここに運ばれ、のちにドイツのベルゲン・ベルゼンに収容され、そこで亡くなった。アウシュヴィッツの建物一部は証拠隠滅のために破壊されているが、ガス室があった部屋、囚人が寝る部屋、銃殺刑が行われた「死の壁」や絞首台が残されており、強制収容所の中で最も訪れるべき場所である。また、内部には博物館があり、囚人の写真、髪の毛、靴、義足、松葉杖なども展示されており、ひと目見るだけでかなり心が痛くなる。しかし、この場所はナチス・ドイツの残酷な過ちが保存された場所であり、後世にも伝えていくべき場所だと思う。ちなみに、アウシュヴィッツでは唯一の日本人ガイドの中谷さんがいて、強制収容所について詳しい話を聞かせてくれる。展示の英語の説明が理解できればガイドなしでも良いかもしれないが、ガイドつきが断然おすすめ。日本語のパンフレットやDVDも売っている。

 

長くなってしまったが、これでポーランドの紹介を終わりたいと思う。西ヨーロッパの華やかさがあまり好きではないではない人は東欧が合うかもしれない。音楽好きにも是非訪問してもらいたい。それでは、Do widzenia!